受粉時に異種を排除するメカニズムを解明。「種」の壁を自在に制御、品種開発の可能性を広げる。
東京大学大学院や奈良先端科学技術大学院大学などの研究グループは、植物が「同種の花粉と異種の花粉を識別し、めしべ上で異種のものを選択的に排除する」メカニズムを解明した。
今回の研究で同グループは異種の花粉の排除に必要な遺伝子を発見。これを操作することで、「種」の壁を自在に制御することも可能で、品種開発が加速することが期待される。
研究グループはモデル植物のシロイヌナズナ300種以上の野生系統の全ゲノム配列情報を利用し、アブラナ科の近縁植物種の花粉の排除能力を決定する原因遺伝子の染色体上の位置を突き止めた。