メリットの大きい「春まきソバ」の栽培マニュアル公開。
ソバは適期に収穫できるよう播種期が決められている。北海道では5月下旬から播種が始まり 9 月下旬には収穫、関東(茨城県)では8月上旬から播種が始まり11月上旬には収穫される。産地が南になると播種時期は遅くなり、九州(鹿児島)では8 月下旬から播種が始まり、11 月下旬に収穫となるのが一般的だった。
しかし、九州の温暖な気候を活かし、春に播種して初夏に収穫するソバの新しい栽培型「春まきソバ栽培」は、生育期間が晩霜後から梅雨初期と短いため、適期に播種・収穫できるのが大きなメリットとなっている。一方で、九州沖縄農業研究センターでは春まき栽培に適するソバ品種の育成を続けており、2010 年に品種登録された「春のいぶき」に続き、穂発芽耐性をさらに強化した新品種「NARO-FE-1」の普及も始めている。
この状況を受けて、農研機構は良質なソバを安定生産できるよう、ソバの生産者向けに『春まきソバ栽培マニュアル』を作成、ウェブで公開した。