新型コロナウイルスによる農産物の輸出規制が拡大。国際社会が懸念表明。

新型コロナウイルス感染が拡大する中、主要な農業輸出国で輸出規制の動きが拡大。農水省は4月30日に「我が国における穀物等の輸入の現状」を発表。農産物輸出国の現状を分析。
2020年5月1日現在、ロシア、ウクライナ、ベトナムなど15カ国で輸出を規制。ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、アルメニアで構成されるユーラシア経済同盟では、ライ麦、コメ、そば、大豆などに6月30日まで輸出枠を設定。ロシアは更に小麦、大麦、トウモロコシなどにも枠を設定。カンボジアはコメ、魚の輸出を禁止。トルコはレモンの輸出禁止を8月31日まで実施。
各国の輸出規制に対し、国際社会では3月より声明を発表。3月31日にはFAO、WHO、WTO共同声明。また4月21日にはG20農相会合による共同声明が発表。ここで、生産資材の供給を含む、フード・サプライチェーンの機能維持、不当な貿易制限の回避とWTOルールの遵守、農村地域、農業者・農業労働者及び食品事業者への支援などを発表。輸出規制国への懸念を提示。4月24日にはWTO・IMFが医療用品・食料への不必要な輸出規制を行わないよう呼びかけ。
これに対し農水省は国内の農業生産の増大、備蓄の推進、輸入穀物等を実施し、安定供給の確保に取組む。

参考リンク:農林水産省