作業負担軽減、農薬コスト削減、「甜菜(てんさい)」をスマートフォンで撮影し、写真をもとにAIが病害虫を特定する。

北海道十勝地域の基幹作物「甜菜(てんさい)」をスマートフォンで撮影し、写真をもとにAIが病害虫を特定。生産者に農薬の散布方法などの情報を提示する病害虫診断システムを、十勝農協連と富士通が共同で開発。2020年4月1日〜11月6日の期間に構築し、2021年4月の運用開始を予定。
構築期間中に、生産者は畑などで特定対象の病害虫である褐斑病やヨトウムシ、類似した病害虫の斑点細菌病やシロモンヤガ、シロシタヨトウなどをスマートフォンで撮影。収集された画像データを基準に、病害虫を判別するディープラーニングによる学習済みAIモデルを構築、調整し、適合率の向上を目指す。
構築されたAIは甜菜に発生する確率が高い褐斑病とヨトウムシを特定。十勝地域全体での発生場所、発生日時を俯瞰的に把握。これを十勝農協連の営農技術情報と病害虫情報を紐づけ、生産者に散布するべき農薬と散布方法を提示することで効果的な農薬散布が可能。
このシステムの運用により、生産者の作業負荷軽減や農薬などのコスト削減など、競争力強化の支援につながる。

参考リンク:富士通