AIが育種家の代わりになれる牧草育種評価法を開発。
牧草畑において優良な牧草を選び出すには、これまで熟練の育種家が時間をかけて1株ずつ評価をする必要があった。これは、1,000株の畑の場合2時間の時間を要する。農研機構とバンダイナムコ研究所は、ドローン撮影とAI(人工知能)の深層学習を用いることで、5分程度で行える技術を開発。育種家の能力による限界がほぼなくなり、これまでより更に良い牧草品種が生み出されることが期待される。
最初にドローンで畑を空撮。同時にこの畑に対応する育種家が採点した点数(育種家評点)のセットを準備。AIに学習させ複数のAIモデルを作成。これらのAIモデルに検証用画像を与えて評点予測をさせ、育種家評点との比較し検証。正答率の高いモデルを選択。選ばれたAIモデルから9割以上の正答率を得た。
AIには撮影の畑の時期、太陽の明るさ、湿り具合による地面の色など異なる条件を学習させる必要があるが、様々な撮影条件下で取られた画像を一緒に学習させることで回避できることも判明。今後は作物全般においてAIを導入したスマート育種の新技術開発を加速させる。
参考リンク:農研機構