ビニールハウスの結露防止にAIセンサーで感知・予測。
AIと高感度の水滴センサーを活用してビニールハウスが結露するかどうかを予測するシステムを、物質・材料研究機構が開発。2年後をめどに農業法人や民間企業などへの販売を目指す。
開発した水滴センサーは、大きさ0.1マイクロメートルまでの水滴を感知することができる。この水滴の大きさを基に、AIによってハウスが結露しやすいかを判定する。結露しやすい状態になると、モバイル端末が警告のアラームを鳴らす。このセンサーをハウス内に複数設置することで、結露しやすい場所とそうでない場所の比較などもできる。
結露は内外の気温差で生じ、ハウス栽培では灰色カビ病などの原因となる。そのため、きめ細かな温度管理が農家には求められるが、天候などの影響を受けるため予測が難しい。同機構では農研機構と連携して研究を進めており、現在はトマトやイチゴなどで同システムを用いた結露予測ができるまでになっている。今後は、予測精度の向上や数日前からの結露予測などをできるよう改善を進め、低価格で農業現場で使えるように研究を進めている。