牛の尿だけを全自動で回収するトイレロボット。
牛の尿を糞とは別に直接回収することで、アンモニアガス排出量を減らし、尿に含まれる窒素とカリウムを化学肥料の代わりに活用できるトイレロボット「カウ・トイレット」をオランダの発明家が開発、販売。
地面に直接排出された牛の尿に含まれる尿素は、糞の酵素でアンモニアガスに分解される。尿を糞に触れさせなければアンモニアの揮散を減らし、窒素の環境への流出を抑えられる。カウ・トイレットは餌を食べている牛の背後で使われる。牛が餌を食べ終わると装置のロボットアームが乳房近くの神経を刺激し排尿を促し、カップで直接回収する。牛は1日平均15〜20リットルの尿を排泄するが、装置を使うことで大気中へのアンモニア揮散量を50%削減できる。
試験運用はオランダ東部の農場で実施され、牛舎は以前より清潔になった。牛は装置に慣れ、刺激がなくてもこの装置で用を足すようになった。
尿と糞を分離して回収し、これに堆肥を加えて組み合わせることで、化学肥料の代替となる肥料を作り出すことも可能になる。
参考リンク:COWTOILET(HANSKAMP:英語)