ニュージーランド産リンゴ、輸入8,000t超に増加。

生鮮リンゴの2021年輸入量は8,284t。輸入自由化以来史上2番目、2000年代では最多を記録。2020年の国内リンゴ出荷量は約69万tに対し、輸入量はその1%に相当。

生鮮リンゴの輸入は1971年に自由化されたが、日本で未発生の病害虫の侵入防止を目的に、世界的な産地である中国や欧米からの輸入が禁止されていたため、韓国から断続的に少量輸入されるのみだったが、防除技術が確立した1993年以降にニュージーランド(NZ)、アメリカ、オーストラリアの一部からの輸入が解禁。TPP(環太平洋連携協定)発効後の2018年から急増。そのほぼ全量が南半球で収穫期が5月〜8月が中心のNZ産で占められる。
輸入リンゴの価格は2021年が1kgあたり250円前後で、同時期の青森産リンゴの消費地市場価格より2〜5割程度安い。輸入関税はこれまで17%だったが、TPP発効後段階的に削減され、現在は7.6%。2029年には撤廃される予定。
長期保存が可能な有袋栽培の国産リンゴは、農家の高齢化や労働力不足により栽培面積が減少。NZ産が出回る5月〜8月の青森県産リンゴの県外出荷量は、10年前に比べて2割減少している。
青森県では、今後有袋栽培の維持に向け労働力確保や新たな貯蔵法の開発など、周年供給体制の維持・拡充を目指す。

参考リンク:データで見るりんご(青森県)