トビイロウンカ西日本で大発生、最大級の警戒が必要。

水稲の害虫、トビイロウンカが、記録的な発生。西日本を中心に注意報や警報を発令した県が急増中。注意報や警報の発令数は、トビイロウンカの大発生で米の作況指数が低下した2013年を上回った。収穫期を前に、農家やJAは最大級の警戒が必要。
今年はトビイロウンカの飛来が早く、数も多かったが、さらに西日本では気温の高い日が続き、増殖に適した気候だったことが原因で、西日本を中心に多発した。
愛媛県は発生圃場率が過去10年で最も高くなり、多発年の2013年と比べても約2倍となっている。1998年以来、21年ぶりに警報を出した熊本県は「密度は2013年より高い」と警戒を強めている。宮崎県も警報を出しているが、その後も発生が収まっていない模様。このほか、東海、近畿、中国四国、九州の12県が注意報を出している。
対策には、農薬散布や早めの収穫が有効。既に坪枯れがみられる地域では、水田の見回りの際には株元を注意深く観察し、株元に成虫または幼虫を確認した場合には、効果的な薬剤を選定し速やかに防除を実施する。坪枯れなど被害が深刻な場合は、できるだけ収穫を早め、減収幅を小さくする。収穫後は速やかに耕うんする。