2021年産水稲生産でのトビイロウンカ対策。

中国大陸から6〜7月に飛来し、稲の坪枯れを起こす水稲の害虫「トビイロウンカ」の2021年産水稲における対策が取りまとめられた。

・病害虫発生予察では、国が発生状況を的確に把握するため、植物防疫情報ネットワーク情報や病害虫発生現況データ、中国大陸飛来源情報等を集約・分析し都道府県に発信。都道府県は発信された情報をふまえ、調査地点数や調査株数の増加、農業者やJAなどからの情報提供を求め、発生状況の的確な把握に努める。
・発生予察情報等の発信では、2020年の被害発生要因の分析を行い、トビイロウンカの生態や防除対策に関する情報を発信、防除の必要性について周知の徹底を図る。また、情報伝達網(メーリングリスト、SNS、防災無線、新聞・TV等)を整備する。
・防除では、効果の高い箱施用の粒剤の使用と本田散布を基本とし、薬剤抵抗性に関する情報や農薬登録試験における薬効データなどの情報を集約し都道府県が閲覧できる体制を構築する。
・その他、イネ体の生育を旺盛にさせない施肥管理や、トビイロウンカが定着しやすい時期を避けるよう移植時期を前後にずらす、植栽密度の調整、数日間隔で湛水と落水を繰り返す水管理など、被害を回避するための耕種的防除を行う。

参考リンク:農林水産省