ため池被害を迅速把握、決壊予測15時間後まで。農研機構のため池スマホ防災支援システム。

農研機構は「ため池防災支援システム」のユーザーインターフェースを一新した「スマートフォン版ため池防災支援システム」を開発した。ため池の現地で危険度情報を閲覧しながら、被害状況を報告できるようになり、ため池災害情報の迅速な情報共有が可能になった。
新システムは、スマートフォンやタブレットでの閲覧・入力に最適化されたWebブラウザシステム。災害発生時には、各ため池の決壊危険度や点検優先順位の参考情報を、現地や周辺で閲覧しながら、把握した被害状況や緊急点検の結果を報告することができる。現場で視覚的に使いやすいインターフェースとなっている。
また、インターフェースの改良だけではなく、災害時の緊急復旧の参考となるように、災害時の情報を保存しておいて後から閲覧できる、予測情報をメール配信する、ため池に設置される観測機器のデータが取り込める、などの機能が追加された。現在、全国の都道府県および市町村に、ユーザーIDを配布して、試験的な運用を行っている。