青色LED光照射でブドウ・リンゴの果皮色が向上。
糖度が高く食味が良好なのにもかかわらず果皮の色が悪い果実に対し、光と温度の処理を施すことで果実が本来持つ着色能力を引き出し、着色の改善を促す「果実発色促進装置」、ブドウ、リンゴでの着色不良に改善が見られた。
ブドウやリンゴなど、アントシアニンを含む果実は、15〜20度の温度下で20W/平方メートル程度の明るさを持つ青色光の照射をすることで、果皮の着色を促進することができる。装置は果実全体に均一な光を当てつつ、温度を適温に保つことができる。
ブドウは赤色の「クイーンニーナ」「ルビーロマン」を使用。LEDの熱で15〜20度になるよう調整された装置の中に、粒の状態で包装資材に包み、青色LED光を7日間照射したところ、着色が改善された。同様に、房の状態での装置も開発。
リンゴは「フジ」を使用。同じく装置内の温度を15度になるよう調整し、青色LED光を5日間照射で着色が改善された。
どちらも糖度が低い果実では着色効果がない。また、リンゴでは5日間以上照射すると果実の硬度が低下する可能性がある。
今後はブドウ、リンゴ以外の果実や果菜類への応用が期待される。
参考リンク:農研機構