水稲の不稔回避、リンゴの日焼け対策など、気候変動に適応する技術の研究成果発表。

農研機構は、高温障害が発生しにくいコメの品種改良、窒素施肥量を抑えてリンゴの着色不良を回避する栽培技術など、高温や豪雨などの気候変動に対応した栽培技術や品種改良について発表。研究は国の「農業分野における気候変動適応技術の開発」事業の一環。
高温障害が発生しにくいコメの品種改良としては、水稲は開花期の気温が35度を超えると不稔になりやすいが、午前中に開花する野生稲とコシヒカリを交配、早朝に開花する品種の育成に成功した。リンゴに関しては、窒素施肥量を10a当たり6kg以下にすると着色が向上することから、新たな窒素施肥基準を定めた。また日焼け対策では、遮光資材の利用と細霧冷房が有効であるとし、マニュアルを作成することになった。
このほか、水田の貯水機能を利用して洪水被害を軽減する技術なども報告。