サツマイモ産地、温暖化やリスク分散から北上での産地化が進んでいる。
寒さに弱く、寒冷地での栽培に不向きなサツマイモの、東北、北海道での産地化が進んでいる。
温暖化で栽培が可能になったことや、調達先の多様化、病気リスク分散などが狙い。
東北地方では福島県、宮城県で産地化の動きがある。JAいしのまきでは4年前から産地化が始まり、2023年の作付面積は前年比4割増の7haを予定。JAみやぎ亘理は22haで栽培。九州産との産地リレーで香港に輸出する。JA福島さくらでは、前年比3割増の26haで栽培。
北海道では試験栽培が広がっている。十勝地方のJA木野では、物産協会や機械メーカーも参画し、まず15aで「べにあずま」など4品種を試験栽培。ブロッコリーで使うセル成形苗の移植機が転用できるかを試す。苗は温泉熱を利用することで自ら苗取りを行い。組合員に提供する。JAあさひかわでは、青果会社や加工会社と共に「さつまいもブランド化プロジェクトチーム」を発足させ、当面の目標として栽培面積30ha、販売高1億円を掲げる。
サツマイモは、海外での焼き芋ブームなどから輸出が堅調なため、ここ数年で産地化の機運が高まっている。また、九州で蔓延するサツマイモ基腐病に対するリスク分散の意味もある。
参考リンク:いも・でん粉に関する資料(農林水産省)