高収量の施設園芸栽培モデルを生産者に提供。
施設園芸で高収量を実証した栽培モデルについて、JA全農は2022年度から施設設備から研修、指導までをパッケージ化したものを生産者に提供し、実証したノウハウの普及を図る。
高い生産性をもつ高度な施設園芸の技術開発と実証のため、全農は2014年に栃木県(トマト)、高知県(ナス)、佐賀県(キュウリ)の3ヵ所に「ゆめファーム全農」を展開。施設は採光性の高い軒高5メートルのハウスで、土質や土壌環境の影響を受けずに栽培できるロックウール培地の溶液培養とした。また、仕立て方は経験・技術の有無に関わらず、雇用労働力でも栽培管理に対応できる、つる下ろし栽培。これらの施設や技術を3品目の共通仕様として標準化した。
実証の結果、トマトでは慣行の2倍にあたる10aあたり40tの収量を達成。ナスでは全国平均収量の約2.6倍の35t、キュウリでは全国平均の約4倍の56.2tを記録。
これら施設整備の仕組みや研修などをまとめてパッケージ化。ハウス建設では建設地や使える補助事業の検討・選定からメーカーとのやり取りまで全農が代行。基本設計書の作成、施工管理も担う。また、ハウス施工期間を利用して、各地のゆめファーム全農での研修も実施。希望者には研修後のコンサルティングや遠隔指導にも対応するとしている。
参考リンク:ゆめファーム全農(全農)