今も昔も「若い人の食生活に対する健康意識が低い」ことが明らかに。
政府は2018年度の「食育白書」を公表。白書の中では、「健康寿命を延ばすことにつながる食育の推進」を重点課題の一つとして位置付け、そのためには減塩やメタボリックシンドローム、肥満・やせ、低栄養の予防改善等のための食育推進の必要性を説いている。
今回はこれから親になる若い世代にスポットをあて、食育の現状を報告。40歳以上の人に、20~30歳代の頃を振り返ってもらったところ、現在と比べて、食生活が「良かった」と回答した人の割合が 23.3%、「悪かった」と回答した人の割合が 35.8%。良かった理由としては、「家に用意されていたから」が5割と最多。悪かった理由としては、「健康への意識が低かったから」と「時間的な余裕がなかったから」がそれぞれ約5割。また、現在20歳代及び30歳代の若い世代も、シニア世代の若いころと同じく食生活に問題が多いことが指摘され、健康意識の低さが露呈された。
朝食を毎日食べる小学生の割合は 84.8%、中学生の割合は 79.7%。
子供の朝食欠食は、増加傾向で、朝食を欠食する小学生の割合は、5.5%。朝食を欠食する中学生の割合も8.8%で増加している。
65歳以上の高齢者では、低栄養傾向の者の割合が男性で 12.5%、女性で 19.6%。特に、80歳以上の高齢者では、男女とも約2割が低栄養傾向。高齢者では、咀嚼能力の低下に伴う摂食量の低下への懸念が示された。
日本の食料自給率は 38%(カロリーベース)である一方、食品ロスが 643万トン発生していることも報告された。