現場で切り花、ラナンキュラスの病害診断が1時間でできるマニュアル。
切り花のラナンキュラスのウイルス病対策を研究していた宮崎県総合農業試験場や農研機構でつくる球根増殖コンソーシアムは、ウイルスを早期発見するための「診断マニュアル」を発表。
DIBA (Dot immuno-binding assay) 法は血清学的診断法の1つだが、宮崎県では手順を簡素化し、より短時間で実施できる「改良 DIBA 法」を現場に普及している。野菜類のウイルスの早期発見手法として生産現場で有効な診断法として成果を上げている。
DIBA 法とは抗原抗体反応を使用した診断法で、植物の汁液を塗布したニトロセルロースメンブレン(NCM)を 1 次抗体と 2 次抗体に浸漬し,発色剤を処理することで特定のウイルスの有無を判定する。宮崎県の「改良 DIBA 法」は、1次抗体と 2 次抗体を同時に処理することで,検定にかかる時間を短縮。従来の DIBA 法の検定時間は約1時間30分だったが,その時間を3分の2に短縮し、約 1 時間でウイルスの検定をすることを可能にした。今回は、圃場での感染株率が最も高く,最重要ウイルスであると考えられる RanMMV(ラナンキュラス微斑モザイクウイルス)の改良 DIBA 法を確立した。