米フロリダのグレープフルーツ生産量回復へ。前年比3割増。

1990年代から減産が続いていたアメリカ・フロリダ州産のグレープフルーツの生産量が上向いた。米農務省によるフロリダ州のかんきつ類生産予測によると、2019-20年産の生産量は22万4,000tとなり、前年度より3割上回る見通し。内訳はピンク・ルビーなど赤系果肉が85%、白系果肉が15%。現地調査の結果でも生育は順調で、1玉のサイズも大玉が多く平年を上回る。
同州のグレープフルーツ産業は、栽培面積が産地の宅地化や観光地化にともなって減少を続けており、2000年には5万haを割り込み、19年には1万haを下回ってしまった。また1990年代以降、毎年のように発生する大型ハリケーンや、かんきつかいよう病、グリーニング病の発生などで減産が続いていた。フロリダ州政府かんきつ局は増産の見込みを受け、生産量が再び拡大したことは重要であり、近い将来の明るい見通しを示しているとの声明を発表。