世界で農業被害を与え続ける「ツマジロクサヨトウ」が鹿児島で発見、県と国が初動防除。

国内で初めて鹿児島県南九州市で確認されたトウモロコシなどの害虫「ツマジロクサヨトウ」について、農水省は鹿児島県内では北部から大隅半島、徳之島までの地域、16市町の計53カ所で幼虫が見つかったと発表。現在、全国的な調査を行っている。
「ツマジロクサヨトウ」は北アメリカや南アメリカ、アフリカなどに分布するガの一種で、その幼虫がトウモロコシやイネ、サツマイモなど80種以上の作物の葉や実を食べる。今年に入ってから中国や韓国などでも確認されていたが、最初に南九州市で見つかった幼虫も同種と確認された。成虫は遠くまで飛ぶ能力が高く、風に乗って自力で飛来したとみられる。
防除としては早期発見が重要。疑わしい虫を見つけた場合は、都道府県病害虫防除所又は植物防疫所まで連絡する。主要な作物ごとに「ツマジロクサヨトウ」の薬剤防除に使用できる農薬一覧が用意されるのに加え、薬剤購入費等の支援も準備している。