牛の耳標に貼り付けるセンサー開発。
バッテリーを交換することなく半永久的に牛の体温と位置情報を検出する耳標に貼り付けるセンサーを、九州大学の研究グループが開発。このセンサーを使うことで、牛の疾病や発情、分娩兆候をリアルタイムで監視することが可能に。
肉牛の生産現場では、大規模化・省力化に向けてICT(情報通信技術)を活用した牛のセンシング技術が導入されてきたが、牛の状態を常に計測しデータを送信するセンサーは電力の消費が大きく、取り付けやバッテリーの交換などを定期的に行う必要があり、飼養頭数が増えるほど負担が大きくなる点が課題だった。
開発されたセンサーは、太陽光と無線による給電システムを導入することで、バッテリーの交換なしで半永久的に利用できる。また耳標に貼り付けられるほど小型なため、別途センサー取り付けのため牛を捕獲する手間が省ける。センサーの情報はリアルタイムでスマートフォンに転送され、異常を検知するとアラームで知らせる。今後は頭数を増やして精度の向上を目指す。
参考リンク:九州大学