タマネギべと病の傾向と防除対策マニュアルを公表。

カビの一種である卵菌類によって引き起こされ、世界各国のタマネギに発生する重要病害「タマネギべと病」。温暖な気候を利用し早晩生の異なるタマネギを組み合わせた栽培が行われている佐賀県や兵庫県では、近年べと病が多発性傾向。2016年産では中晩生品種を中心に甚大な被害を受け、記録的不作となった。
べと病の発病サイクルと防除に関し、佐賀県農業試験研究センターを中心とした革新的技術開発・緊急展開事業によるプロジェクトが研究。成果を「タマネギべと病防除対策マニュアル」にまとめて公表。
防除対策として
(1)連作の回避(圃場のローテーション)
(2)本圃での夏期の湛水処理
(3)苗床での太陽熱による土壌消毒
(4)圃場での排水対策の徹底
(5)定植直前、直後の薬剤防除
(6)早春頃の越年罹病株の抜き取り
などを解説。また、時期ごとの薬剤の選択や防除適期のポイントを説明。マニュアルの他、参考資料や表計算ソフトによる二次伝染推定モデルなども用意し、広く活用を推奨している。

参考リンク:佐賀県農業試験研究センター