環境に配慮した品種開発、みどり戦略受け注目集まる。
農業の環境負荷低減を目指す「みどりの食料システム戦略」を受け、有機栽培に適した水稲、化学農薬や化学肥料の使用量を減らせる野菜などの開発が進む。
2019年産から有機栽培米の産地化に取り組んでいる滋賀県は、有機栽培に適した水稲新品種「滋賀83号」を開発。近江米として約10年ぶりの新品種で、2023年産で試験栽培、2024年産から本格デビューさせる。
農薬や化学肥料を極力使わない「環境こだわり栽培」に限定した品種で、田植え後1ヵ月程の生育が旺盛で雑草が大きくなる前に成長するため、影響を受けにくい。
農薬全般の使用量が減らせるキャベツ「YR優緑」は、一般的なキャベツと異なり、葉の表面がろう成分(ワックスブルーム)で覆われていない。このため、農薬の流出が少なく、少量で効果が得やすい特徴を持つ。また、アオムシの食害が極めて少ない特性も有する。
疫病に強く露地栽培に適する中玉トマト「メニーナ」は、萎ちょう病、サツマイモネコブなどに耐病性を持ち、有機栽培への適性が高い。
参考リンク:みどりの食料システム戦略(農林水産省)