世帯年収が低い世帯はコメの「価格」にこだわり、高い世帯は「品質」にこだわっている。

米穀安定機構は「コメの消費動向調査における世帯収入別動向」を公表した。世帯年収別の家庭内

の精米消費量は、400万円未満の世帯が全国平均比で3.7%多く、800万円以上の世帯が全国平均比で3.4%少ない傾向。世帯年収が増えるほど家庭内の精米消費量が減少する傾向となっている。

世帯年収別の外食での消費量は400万円未満の世帯は全国平均比で15.2%少なく、400万円以上600万円未満は3.9%少ない。一方、600万円以上800万円未満の世帯は全国平均より7.2%多く、800万円以上の世帯だと39.5%も多くなっており、世帯年収に比例して外食での消費量が増えることが報告されている。

家庭内、中食、外食を合わせた1人1ヵ月当たりの米消費量は、世帯年収別の差がほとんどなかった。しかし、800万円以上の世帯では「家庭内(炊飯)での消費量」が少ないのに対し、「中食、外食による消費」は多く、特に「外食」による消費が多い。

精米購入・入手経路については、年収400万円未満の世帯では「家族・知人などから無償で入手」、「ディスカウントストア」など無償ないし低価格で入手する傾向があり、年収800万円以上の世帯では「生産者から直接購入」、「生協」、「米穀専門店」など、付加価値の高い商品の販売チャネルを利用する割合が高かった。

全世帯平均でも最も重視される項目は「価格」で、800万円未満の世帯では価格を重視している割合は7割を超え、世帯年収が低い世帯ほど価格を重視する割合が高かった。800万円以上の世帯では、1位は「品種」、2位は「産地」、第3位は「価格」だった。