「ハダニトラップ」「人工培地用ゲル」「クラゲール」などの製品を発表。
化学メーカー大手のクラレが2020年10月〜11月に開催した「農業・畜産オンライン展示会」の中で、農業に関する困りごとの解決のため、化学を生かした製品を発表。
・「ハダニトラップ」:薬剤耐性が増し防除しにくくなってきているハダニを粘着で捕虫。ハダニの足ではなく背面を粘着捕獲することで、ハダニが逃げにくくなっている。農薬の削減や省力化が期待できる。
・「人工培地用ゲル」:園芸用土の代替となる人工培地。ポリビニルアルコールを素材とし、株ごとの生育状態を均一にする。ナトリウムイオンやカリウムイオンの影響で吸水性が低下する一般的な高吸水性ゲルに対し、高吸水率を維持。物性などは調整可能なため、様々な培地を作成可能。
・「クラゲール」:産業排水や下水、畜産排水に含まれる有機物や窒素、リンの除去法として細菌類や微生物を使用する活性汚泥法がある。この処理用の水槽で、処理に必要な特定の細菌のみ生息できるようにしたゲル状の土台。すでに世界で400以上の排水処理場で導入されている。今後は、農業で再利用できる窒素やリンを一部残すことで農業用水として再利用する可能性を探る。