畑作物の本作化など、食料安保強化に向けた構造転換へ予算措置。

2023年度の農林水産関係予算は2兆2,683億円。前年度比94億円減（−0.4％）だが、2022年度補正予算の追加額と合わせると3兆889億円。
自給率の低い大豆・麦、飼料の増産や、パン・麺に向く米粉用米への転作を支援。食料安保の強化を図る。

予算の重点事項の筆頭に挙げられたのが「食料安全保障の強化に向けた構造転換対策」で、283億円を措置。
・畑地化促進助成（22億円）、国産小麦・大豆供給力強化総合対策（1億円）、農業農村整備事業（150億円）などを活用し、水田の畑地化や畑地化後の畑作物の定着、農地利用の団地化に向けた関係者間の調整、種子の確保、土地改良区の地区除外決済金などを支援。2022年補正予算案で確保した1,144億円と合わせ、畑作物の本作化を進める。
・「強い農業づくり総合支援交付金のうち米粉関連施設支援」（8億円）を用い、米粉を原料とした商品の開発・普及のための施設整備や米粉専用品種の種子増産に必要な機械・施設の導入を支援。
・「肥料原料備蓄対策」（1億円）は、2022年度補正予算の270億円と合わせ、肥料の国産化・安定供給のため、保管経費や保管施設の整備経費を支援。また、家畜排泄物や下水汚泥を有効活用した肥料の生産・利用拡大に向けた技術開発・実証を実施する。

参考リンク：食料安定供給・農林水産業基盤強化本部（首相官邸）