サツマイモ基腐病に蒸熱処理が有効。
サツマイモ基腐病の消毒に蒸熱処理を用いる場合の条件が実証実験で判明。農研機構刊行の「サツマイモ基腐病の発生生態と防除対策(令和2年度版)」に掲載した。
サツマイモ基腐病の防除対策の基本は「圃場に病原菌を持ち込まない」ことで、そのため苗床消毒および苗・種芋の消毒が必須。実証では、発病状況(病徴なし/種株基部~藷梗にかけて黒変あり)の異なる種芋に対し温度・時間を変えて蒸熱処理を施し、種芋の貯蔵後の発病抑制効果と萌芽への影響を調査。
種芋は水で洗った後、湿度90%以上、気温33度の中で3日間のキュアリング処理を行ったものを使用。蒸熱処理後に湿度90%以上、気温25度の中で33日間貯蔵後に基腐病による腐敗の確認を行った。
病徴の出ている種芋では、蒸熱処理なしの場合29個中8個(27.6%)発病したが、48度20分間の処理で28個中2個(7.1%)、48度40分間の処理で発病は0になった。
病徴なしの種芋では、蒸熱処理なしの場合32個中1個(3.1%)発病したが、48度20分間の処理で32個中1個(3.1%)、48度40分間の処理で発病は0になった。
参考リンク:農研機構