コメ需給「緩む」見方を反映。政府備蓄米、累計落札数量が年間枠の95%に達する。

2020年産政府備蓄米の第3回入札が3月5日に実施され、農水省は結果を公表。20年産の年間枠は優先枠18万5,314tに一般枠2万1,686tを加えた20万7,000t。第3回の落札数量は優先枠4万1,881t・一般枠1万5,149tで計5万7,030t。応札のあったほぼ全量で落札され、累計で優先枠17万6,014t・一般枠2万412tで計19万6,426tとなり、落札率は94.9%。前年同時期より30ポイント高い。優先枠は33道府県に設定され、他県と競争せずに落札しやすい。今回の入札で12道県が優先枠の全量を落札。計21道県で全量落札となった。優先枠は今回の入札で終了し、残る1万tは一般枠のみ入札が行われる。
主食用19年度産米は、販売が低調のため国内の民間在庫が例年に比べて多く、需要の緩和が懸念されている。また、新型コロナウイルスの影響で外食などでの消費が落ち込んだことも、落札率上昇の要因として挙げられる。入札は6月までの予定だが、年間枠に到達した段階で終了する。