コメの品質低下予防に、フェーン現象を予測し注意情報を提供。

水稲は、出穂期から1週間以内の夜間に一定以上の高温にさらされると穂の一部に籾枯れ(白穂)が発生、2〜3週間の期間ならコメに乳白粒が発生し品質の低下をもたらす。夏季は台風に伴うフェーン(高温で乾燥した山越えの強風)が発生するため、警戒が必要。フェーンはこれまで気象庁でも発生の予測が行われていなかったが、農研機構が開発した「栽培管理支援システム」にフェーンのほか低音・高温を早期に警戒する機能を搭載。早期警戒情報は、当日晩、翌日晩、翌々日晩までの気象情報に基づいて作成され、毎日自動的に更新。インターネットのホームページ上から各種の情報を利用者に提供。「栽培管理支援システム」は早期警戒情報の他、気象データと作物生育予測モデルを用いた発育予測や施肥適期・量、病害防除適期などの栽培支援情報を提供。これらの情報は全国で利用できるが、フェーンの早期警戒情報は九州北西部のみ提供。2020年度より九州全域と北陸地方で提供開始を予定。