ヒ素が土にたまる仕組み解明。

東京農工大学橋本洋平准教授、工学研究院細見正明名誉教授、国立環境研究所肴倉宏史室長らによる共同研究チームは、自然由来のヒ素土壌に蓄積する仕組みを解明したと発表。
この研究で同チームは、自然由来のヒ素がラズベリー様の黄鉄鉱(フランボイダルパイライト)の表面に蓄積していることを確認。水にはほとんど溶けないが、酸化剤を加えるとその一部が溶解することを確認。このことから、地下から掘削された自然由来汚染土が地上で大気にさらされて酸化が進んだ場合に、ヒ素の溶出が起きうることがわかった。
この発見された特性を利用して、ヒ素の起源が自然あるいは人為由来かを判定することができるようになれば、環境汚染を判定するためのガイドラインとして活用できる可能性がある。この成果は、建設残土の適切な処分のための技術開発に活用されることが期待される。