「モモうどんこ病」を引き起こす病原菌は「リンゴうどんこ病」と同じであることを特定、効果的な防除体系を確立。

長野県果樹試験場は、モモの幼果期の果面に褐色斑点(毛じ障害)を生じ外観形質を損ねる重要防除病害「モモうどんこ病」を引き起こす病原菌が「リンゴうどんこ病」と同じであることを、国内で初めて明らかにした。これにより感染時期を特定し、効果的な防除体系を確立した。
「モモうどんこ病」の主な感染時期は落花期~落花 20 日後頃で、落花 10 日後頃に ストロビルリン系殺菌剤(QoI 剤)を散布すると高い防除効果が得られる。しかし「モモうどんこ病」が多発する園地では、QoI 剤1回散布のみでは十分な防除効果が得られない場合があるので、水和硫黄剤を併用して安定した効果を得る、というもの。
加えて、「リンゴうどんこ病」が発生したりんご園に近いほど「モモうどんこ病」の被害が大きく、りんご園からの伝染は200m以上の広範囲に及ぶことも判明。