ゲノム編集を活用した農産物開発オールジャパンプロジェクト始動、芽出ぬジャガイモ、種なしピーマンなど5か年で30種以上の育種素材開発を目指す。

農林水産省の研究開発事業の一環として、ゲノム編集技術を活用した農産物品種・育種素材の開発プロジェクトがスタートした。産学官連携コンソーシアム(代表機関:大阪大学)を立ち上げ、消費者ニーズに対応する、芽の出ないジャガイモや種なしピーマンなど8つの課題を設け、5年間で30以上の育種素材の開発を目指す。
コンソーシアムには、農研機構、理化学研究所、神戸大学、筑波大学、東京大学、京都大学、ハウス食品グループ本社など国内15機関が共同研究に加わる。また、普及・実用化支援にカネカ、OATアグリオグループのインプランタイノベーションズ、花種苗業のミヨシなど民間企業が参画し、オールジャパンでチャレンジする形。
ゲノム編集食品は、今年10月から流通・販売にかかわる届け出制度が始まり、これと呼応する形でこのプロジェクトが動き出したことは、日本の優れた形質を持つ農産物の開発の機運を盛り上げ、日本の農業競争力の強化につながることが期待されている。