ドローンと安価なGNSS受信機を使い、数センチの誤差内で高低を含めた精密な農地マップ。

市販の小型受信機を使って、みちびきなどのGNSS(全球測位衛星システム)情報を利用し、ドローン用の位置情報を計測する方法を解説したマニュアルを農研機構が公開した。ドローン画像解析ソフトと合わせて使えば、農業現場では、圃場内の地面の凹凸や作物の生育むらを誤差数cmレベルの高い位置精度でマップ化できる。
ドローン空撮画像を活用した農作物の生育状態の診断やロボット農機具のコントロール技術の開発も進んでおり、これらのためにはドローン空撮画像からマップを精密に作成しなければならないが、高度な専門知識や高額な専用機材の初期導入コストが必要という問題があった。農研機構は、対空標識の位置座標を小型GNSS受信機で精度よく計測する手順を解説した技術マニュアルを作成し、公開した。
このマニュアルに則って作業すれば、市販のドローンと安価な小型GNSS受信機を使って、対空標識の緯度・経度・標高を、簡単に誤差数cmの精度で測定できる。解析に用いるソフトウェアは無料で使用可能。測定作業も1人で行える。マニュアル(PDF形式)はウェブページからダウンロードできる。