ドローンで使用可能な農薬、登録数1,000を突破。

3月1日時点でのドローンで散布可能な農薬の登録数は1045。薬剤タンクの容量が10リットルと少ないドローンで利用できる高濃度・少量で散布できる農薬は数が限られていたが、2023年3月末までに846に増やす目標を前倒しで達成した。

品目別で登録数が最も多いのは「稲」の507。前年より15増、普及計画を立てた2019年3月から数えると97の増加となった。水稲の共同防除で使われる無人ヘリコプター向けの薬剤が使えるため、当初から登録数が多かった。大きく数を増やしたのは「野菜類」で前年より165増、3年間で186増と6倍の増加をみせた。ただ、登録は殺虫剤が多く、殺菌剤が少ないため、体系的に利用するにはまだ少ない。農薬メーカーによる登録申請は増えているので、今後も登録数の拡大が見込まれている。
他、芋類77(42増)、豆類58(10増)、果樹類38(15増)。果樹類は葉裏や果実に薬液が届きにくいことから登録が伸び悩む。2023年3月末の目標である69に届くかは難しい状況。
ドローンによる農薬散布は、農家の高齢化や規模拡大を受け急速に散布面積を拡大している。2020年度は前年度比1.8倍の11万9,500haだった。2022年度までにこれを100万haにする目標が掲げられている。

参考リンク:ドローンで使用可能な農薬(農林水産省)