春肥価格、石灰窒素を除く7品目が最大17%以上の値上げ。
世界的な穀物価格の高まりから肥料需要の上昇が続き、肥料原料の国際市況が大幅に上昇。これを受け11月〜翌年5月の春肥の単肥7品目が大幅な値上げとなる。
値上げ率は、それぞれ秋肥と比べ、尿素(輸入)と尿素(国産)が+17.7%、硫安(粉)が+10.6%、過石が+4.9%、重焼りん+4.6%、塩化加里+17.0%、ケイ酸加里+3.9%。石灰窒素(前期比0.0%)を除きいずれも値上げ。
春肥価格は、秋肥価格に続き2期連続の値上げとなり、前年春肥と比較すると複合肥料などリン安を使用する品目では20%を超える値上げとなる。
アンモニアは、堅調な需要に対し中等でのプラントトラブルが影響し需要が逼迫。また欧州の天然ガス価格高騰の影響で国際価格が上昇。国産も原油価格の上昇などの影響が見られる。
尿素は、穀物価格、原油価格の上昇を受け、大幅な値上がり。また、最大輸出国の中国で国内需要優先政策の強化などがあり、急騰している。
リン安は、原料の硫黄やアンモニアの高騰により急激に上昇。夏以降は中国の輸出停止への懸念などで需給不安が高まっている。
塩化加里は、カナダの大規模鉱山での稼働停止や有数の産出国ベラルーシへの経済制裁などで需要逼迫が懸念され急騰。
ほかに、コロナ禍の影響による海上運賃の上昇、円安基調などが値上げの原因としている。
参考リンク:ニュースリリース(JA全農)