畜ふん堆肥のみで野菜を栽培する技術。

畜ふん堆肥を、それぞれの野菜に合わせたブレンドをすることで、化学肥料を一切用いないで栽培する技術を畜産環境技術研究所が開発、実証。

窒素が主体の鶏ふん、リン酸が多く含まれる豚ぷん、カリの多い牛ふんといった畜ふんの特徴を生かし、野菜に合わせた比率でブレンド、造粒した肥料だけで、化学肥料や追肥をせずに栽培できる。研究所のある福島県や、千葉県、長野県、鹿児島県の有機栽培農場でホウレンソウ、ダイコン、ピーマンなどを試験栽培し、化学肥料や従来の有機農法と比べ同等以上の収穫を確保した。
堆肥はこれまでプレスをかけペレット状にして利用されてきたが、農家レベルで機械を導入するにはコストが高いため、個人農家向けには市販のコンクリートミキサーを使う「回分連続折衷式」を、堆肥センター向けには「連続式」と、低コストで簡易な造粒調整技術を開発し手引書を公開。また、圃場の土壌分析結果、栽培する野菜品目に応じた窒素・リン酸・カリの施肥基準量などを入力すると現物施肥量が計算できる施肥設計ソフトも開発。どちらもHPから利用可能。

参考リンク:畜産環境技術研究所