高齢者が農業を始める際の類型を4モデルに分類。

少子高齢化、人口減少、過疎化が進み、高齢者の生活や地域の維持が困難になっていく中、元気な高齢者が、健康増進や社会参加の機会として農業活動に従事及び参加する「農福連携」が広がりを見せている。

高齢者の農福連携の取組みは、4つのモデルに分けられる。
(1)「リタイヤ農業者型農業」
高齢化などによりリタイヤした者、及びしようとする者の一部の作業を支援することで、農業生産を再開・継続させる。
(2)「定年退職者型農業」
農業未経験者や、農業を主な仕事としてこなかった定年退職者・帰農者などが就農する。
(3)「介護予防型農的活動」
介護予防・日常支援総合事業における農的活動。
(4)「介護サービス型農的活動」
介護サービス事業の利用者が、介護サービスの一環として農的活動を実施する。
(1)、(2)は健康づくり・生きがいづくり・社会参加を目的とするが、生産した農産物を販売する。これを通常の農業(就農)に対して「ゆるやか農業(ゆるやか就農)」と呼ぶ。
(3)、(4)は、レクリエーション、リハビリテーション、健康づくり、生きがいづくり、社会参加を目的とする。これを「農的活動(ゆるやか農業)」と呼ぶ。農的活動では、介護施設が介護サービスの1つとして提供することが想定されている。
農福連携は認知度が低く、取組みもまだ少ないのが現状だが、農業活動を行うことで高齢者の身体・精神・認知状況へ一定の効果が見られると評価されている。

参考リンク:JA共済総合研究所