2021年6月末の民間在庫量229万tと試算。定期性水準を大幅に上回る。
2020年度産米が平年並みの作況となった場合、2021年6月末の民間在庫量が米価安定の適正水準とされる180万tを大幅に上回る229万tになるとの試算をJA全中はまとめた。
2020年度産米の生産量は731万tになると予測。2020年6月末時点での民間在庫量201万tと合わせると、2020年7月〜2021年6月の供給量は932万tの見通し。対して同時期の需要量は、新型コロナウイルス感染拡大の影響から、前年の22万t減から更に10万t減の703万tになると予測。この予測に基づいた2021年6月末の民間在庫量は229万tになる。
今回の試算では、米価低迷が問題となった2013年産、2014年産の6月末民間在庫量220万t台を上回り、米価への影響が懸念される。
2022年6月末の民間在庫量を適正水準の180万tにするためには、関係者が連携して取り組み、非主食用米や麦・大豆などへの転作を進め、2021年産米の生産量を2020年産見込みから90万t減の644万tまで絞り込むことが必要。