温州ミカンのシートマルチ栽培に新技術。技術マニュアル公開。

温州ミカンなどカンキツ類の生産方法「シートマルチ栽培」の問題点を改善した「シールディング・マルチ栽培」を開発、技術マニュアルを発表。

カンキツ類では、高糖度で程よい酸味のある果実を「高品質果実」と規定。高品質果実は市場でブランド化され販売されている。高品質果実は、根の周辺の土を適度に乾かし樹に乾燥ストレスを与えて生産。このため地面を防水シートで覆い雨水を遮断する「シートマルチ栽培」が普及しているが、園地の形状や根が伸びすぎるなどで十分な乾燥ストレスを与えられない事例が多くみられる。
この問題を解決する技術として、農研機構は「シールディング・マルチ栽培(S.マルチ)」を開発。S.マルチでは山型の畝がある列植えの栽培において、地表面マルチの内側に納まる位置の地中にS.シートを設置、根への雨の流入を防ぐ。S.シートはまた、根の伸長を防ぐ役割もある。温州ミカンではどの系統でも効果があり、品質の向上が確認された。このマニュアルを活用することで、より安定した高品質果実生産ができるとしている。

参照リンク:農研機構