農林水産物・食品の輸出額、6年連続で過去最高を更新。
2019年版『食料・農業・農村白書』では、拡大傾向にある「農産物・食品の輸出」についてまとめた。
2018年の農林水産物・食品の輸出額は、前年に比べ12.4%(997億円)増加の9,068億円となり、6年連続で増加した。増加率が大きかった主な品目は、鶏卵(前年比49.4%増加)、かんしょ(同42.0%)、いちご(同40.7%)、牛肉(同29.1%)、りんご(同27.6%)等で、海外での日本食人気を背景にして堅調に増加した。特に鶏卵は、日本産の生食に適した品質を強調したプロモーションの効果等により、輸出先国・地域において需要が拡大。
輸出額が多い国・地域は、香港(前年比12.7%増加)、中国(同32.8%)、米国(同5.5%)の順となった。特に中国向け輸出額は大幅に増加し、アメリカを抜いて第2位に浮上した。
2019年2月に日本とEUの間にEPA1が発効したことから、牛肉・茶・水産物等の輸出重点品目を含め、我が国からEUに輸出される農林水産物・食品のほぼすべての品目で関税が撤廃された。人口5億人、所得が高く、日本食レストランが増えているEU市場への輸出拡大が期待される。