トラクターに安全フレーム追加した農業者は安全意識が向上。
1988〜1997年頃に販売された15ps〜33psのクボタ製トラクター向けに、当時はオプションだった安全フレーム・シートベルトの復刻キット販売が開始。このキットの装着者にアンケート調査を実施。約300人から回答があった。
装着者の年齢では、「60歳〜70歳未満」が119人と最も多く、次いで「70歳〜80歳未満」(75人)、「50歳〜60歳未満」(40人)と大半が60歳以上。購入は新車が46%、中古が54%。
作目では、「水稲」53%、「畑作」27%、「野菜」17%、「果樹」2%、「畜産」1%。主な作業内容では、「耕うん・代かき」68%、「管理」12%、「施肥・播種」11%、「運搬」4%、「収穫」「防除」各1%。
購入時にフレームを付けた理由(複数回答)では、「安全のため設置が必要と考えていた」が253人と最も多く、次いで「経費が安価であった」187人、「広告を見て」65人、「販売員等に進められた」40人、「身辺で事故があった」32人。
取り付けた感想(複数回答)では、「運転時の安心感が増した」が258人と最も多く、次いで「その他の安全対策についても意識するようになった」119人、「安全フレーム等のないトラクターは使用すべきでない」82人。装着者の安全に対する意識の高まりが確認できた。
安全フレームを取り付けられるトラクターの推定台数は3万3,000台。対して2021年2月時点での装着者は約700人と少ない。引き続き安全意識を高める必要がある。
参考リンク:農業機械化広報(日本農業機械化協会)