クビアカツヤカミキリ分布拡大を予測するシミュレーションモデル開発。

特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の駆除に向け、これまで行われてこなかった「駆除労力をどこに集中すべきか検討」するためのシミュレーションモデルを開発。将来の分布拡大の推定が可能に。

サクラやウメ、モモ、スモモなどを食害し、枯死させるクビアカツヤカミキリに対して、薬剤や捕獲機の開発など効率的な駆除に向けた技術開発の研究が進められているが、すでに広い地域に分布している害虫を駆除するためには、駆除技術に加えて駆除の労力をどのように配分していくかという広域計画の策定が必要になる。広域計画を作るためには、分布拡大を予測する手法を確立することが重要。
埼玉県では環境科学国際センターの研究員による調査と市民からの情報提供で、県内の分布と被害状況を取りまとめている。このデータを利用し「セル・オートマトン」と呼ばれる計算モデルを利用した手法を使ってシミュレーションを実施。実際の分布データと比べて、高い予測精度が得られた。
今後は埼玉県の周辺県を含めた検討を進めるとともに、関西など遠方での利用も念頭に研究をすすめる。

参考リンク:研究発表(東京都立大学)