リンゴ黒星病対策となる落葉の収集機を市販化。

リンゴ黒星病の発生低減に有効とされる方法として、前年の落葉を収集し、樹園地の外に搬出することが知られている。既存の機械では困難だった雪解け後に張り付いた落葉の除去を効率的に行う落葉収集機が開発。市販される。

リンゴ黒星病は近年、これまで使用していた農薬の効かない耐性菌が確認され、病害の蔓延が危惧されている。前年の落葉を除去する防除法は発生低減に有効であることが確認されているが、リンゴ主産地の青森県では秋に葉が落ち終わる前に落葉が始まるため、雪解け後に作業を行う必要がある。
新たに開発された収集機は、回転ブラシ、接地輪、バケットで構成される「スイーパー」と「落葉収集レーキ」を組み合わせたもので、既存の乗用型草刈機で牽引して使用する。レーキで落葉をかき起こし、回転ブラシでバケットに収容する仕組み。作業者は運転席に座ったままで落葉の収集から排出まで行うことができる。
比較的大規模な樹園地での作業能率は約30a/(人・h)で、手作業(0.9a/(人・h))の約30倍。
収集機は2022年3月に市販予定。

参考リンク:プレスリリース(農研機構)