農業産出額は2年連続の減少。
2019年の農業総産出額は8兆8,938億円(前年比1,620億円減-1.8%)、2年連続で前年を下回り、2015年以来4年ぶりに9兆円を割り込んだ。この影響で、農家の所得に相当する生産農業所得も3兆3,215億円(前年比1,658億円減-4.8%)となった。
品目別では、
(1)米:主食用米からそれ以外の作物への転換や需要に応じた米生産の定着に向けた取り組みが進んだため、主食用米の価格が回復し1兆7,426億円(前年比10億円増+0.1%)。
(2)イモ類:ポテトチップスやサラダ用など加工食品向けに国産ばれいしょを求めるニーズの高まりや、焼き芋用にかんしょの需要が堅調となり1,992億円(前年比37億円増+1.9%)。
(3)野菜:外食や加工食品の原料原産地表示の義務付け拡充から加工・業務用への国産野菜を求めるニーズが高まっているが、北海道の天候が良好でトマト、タマネギ、ニンジンなどの生産量が増加、また暖冬でネギ、キャベツ、ダイコンなど葉茎菜類や根菜類の生育が良好となり価格が低下したため2兆1,515億円(前年比1,697億円減-7.3%)。
(4)果実:ブドウ優良品種の生産拡大やリンゴが台風などの影響で生産量が減少し価格上昇があった一方、自然災害の影響でナシの生産量の減少やミカンの品質低下から価格下落があったため8,399億円(前年比7億円減-0.1%)となった。
参考リンク:農林水産省