植物に振動を与えてタバココナジラミの被害を減らす、新たな防除法が開発。

野菜・観葉植物・花き類を加害する「タバココナジラミ」。ほとんどの化学農薬に対して薬剤耐性を発達させるため、化学農薬のみでは効果的な防除ができない。植物を伝わる振動や音で昆虫が逃げ出したり動きを止めたりする昆虫の習性を利用した新たな防除法を、琉球大学、森林総合研究所による研究チームが開発した。

ほとんどの昆虫には振動を検知する感覚器官があり、植物の振動を感知して回避行動などをとることが知られており、振動を利用して昆虫の行動を制御することで、化学農薬を使わずに防除する手法を研究。
実験では、ビニールハウス内のトマトを振動させる株と振動させない株それぞれ12株ずつ用意。
1株あたり30匹のタバココナジラミを放ち、トマトを振動させはじめてから5日ごとにコナジラミの成虫数と幼虫数を調査した。結果、振動させたトマトは、させなかったものと比べ、成虫で26%、幼虫で40%減少。
今後は、振動させる機器の改良を行い、振動の伝達方法やタイミングを工夫することで防除効果を高めることを目指す。

参考リンク:琉球大学