オーストラリアで干ばつ拡大。世界の農作物市場に影響も。

オーストラリアで自然災害が猛威を振るっている。特に干ばつは農産物生産高に影響を及ぼすほどに悪化している。
オーストラリアの食料庫といわれるマレーダーリングリバー地域では、2019年10月末までの過去3年間の平均降雨量が過去最低を記録。過去12ヶ月の降雨量は1901年以来2番目の少なさとなった。この干ばつにより、2019年度(2019年7月〜2020年6月)の小麦や大麦、菜種など12種類の冬季栽培作物の総生産量は約3,380万トンと、過去10年の平均を16%下回るだろう、と同国農業資源経済科学局は発表した。ちなみに、2018〜19年のオーストラリア産小麦・小麦粉の輸出量は約984万t。これは、世界全体の輸出量の約5%にあたる。
また、今年2月18日には2019〜20年度の小麦生産量予測も発表しており、大幅減を発表した。この発表を受け国際指標であるシカゴの小麦先物が前日比4%高値をつけるなど、国際市場にも影響が出ている。