輸入小麦の売渡価格、11%引き下げ。

2023年10月期の政府売渡価格は、1tあたり6万8,240円(対前期比-11.1%)に決定。
ウクライナ危機による高騰した国際相場も落ち着きをみせ、2020年10月期以来3年ぶりの引き下げ。

直近6ヵ月間(2023年3月第2週〜9月第1週)の平均買付価格は、アメリカの主要小麦産地の天候が小麦の生育に適していたこと、中国などの輸送需要の減少による海上運賃が下落したことなどから下落。このため、前回家計負担を軽減するための価格抑制策は適用を見送られた。
今回の価格改定により、農水省は食パン1斤あたり-2円(-0.9%)、家庭用の薄力粉で1kgあたり-13円(-3.9%)の値下げになると試算。通常、製粉会社が販売価格を変更するのは、売渡価格の改定から約3ヵ月後となる。
外国産小麦は、政府が国家貿易品目として計画的に輸入する。
政府売渡価格は、買付価格に国産小麦の振興に充てる輸入差益、港湾諸経費を上乗せしたもの。年2回、4月期と10月期に改定される。

参考リンク:プレスリリース(農林水産省)