雑草イネの撲滅にむけた、長野県の取り組み。
長野県では、2007年度から地域ぐるみで雑草イネの撲滅に取り組んでいる。
全農家が対策に取り組んだ結果、発生面積の減少とともに、発生量も低下。
激発する圃場をなくすことに成功した。
長野県では2001年頃から雑草イネの発生が目立つようになり、生産コストの増加や米の品質低下が問題になっており、効果的な雑草イネ撲滅への取り込みが急務となった。
発生圃場での雑草イネ根絶と発生地域の拡大を防ぐため、農業改良普及センター、地域の大規模生産者、JA、市町村が連携して一体的活動を行う「北信地域雑草イネ対策チーム」が組織された。
チームは、年3回の現地調査による発生圃場と発生状況をマップ化。雑草イネの防除啓発資料を制作し、発生地域で全戸に配布し、発生農家への個別指導や地域の全農家を対象とした防除技術研修会を実施。
また、雑草イネに対する除草剤の効果試験を行い、除草剤による雑草イネの防除基準を策定。
農研機構との共同研究結果を基にまん延防止マニュアルを作成した。
これらの活動により、2017年には雑草イネの発生面積を2015年の35haから20haに、激発面積(発生量が多く抜取りが困難な圃場の面積)を0haに削減することに成功している。
参考リンク:農業試験場(長野県)