北海道、「きらら397」から後継品種「空育195号」への転換に取組む。
中食・外食など業務用米としての利用が多い「きらら397」の後継となる新品種「空育(くういく)195号」が優良品種に認定された。
2024年度から本格栽培を始め、将来的には「きらら397」と、同じく業務用途が多い「そらゆき」とを順次置き換え、同水準の作付面積を維持する。
「空育195号」は、食味特性は「きらら397」「そらゆき」並みで、中食・外食向けでの使用に適している。収量は1aあたり72.6kgで「きらら397(61.7kg/a)」、「そらゆき(64.3kg/a)と比べ18%多く、いもち病への抵抗性が強い。本田薬剤防除が不要になるため、生産コストを抑えられるとともに、化学農薬による環境負荷の低減が見込まれる。反面玄米品質はやや劣り、対倒伏性は「やや弱」。
「きらら397」と「そらゆき」は計約9,000haで栽培されており、その全てを順次置き換えていくとしている。「きらら397」も優良品種としての認定は維持されるため、実際に「空育195号」を導入するかは、採算性や育てやすさを加味して農家が判断することになる。
「空育195号」の一般名称は、6月をめどに決定する。
参考リンク:令和4年度研究成果(北海道立総合研究機構)