シイタケ被害26%から14%に減少。ナメクジよけには消石灰が有効。
シイタケ原木栽培において、地面に粒状消石灰をまくことでナメクジ被害が減少することが確認された。
土壌がアルカリ性になることで、ナメクジが近づきにくくなる。
原木栽培シイタケの人工ホダ場はナメクジの繁殖に最適な環境であり、またナメクジはシイタケを食害するため、特にハウス栽培などで課題となる。長崎県農林技術開発センターでは、強アルカリ性で水に溶けにくい造粒石灰(消石灰をペレット上に固めた防疫資材)を用いて検証。1平方メートルあたり800gを散布(地面被覆率20%)したところ、被害の抑制を確認した。
次に、高価な造粒石灰の代替資材として粒状消石灰で検証。1平方メートルあたり2kgを散布することで侵入を阻止できた。侵入した場合でも逃げ場がなくなるため捕殺しやすい。
消石灰を散布することで土壌は強アルカリ性となるため、川への直接流出防止や材木に影響を与えないなどの配慮が必要となる。また、作物を植える予定のある農地では使いづらいことが課題となる。今後は消石灰の散布範囲をホダ場周辺だけにとどめる、といった方法の確立を目指す。
参考リンク:試験研究成果(長崎県農林技術開発センター)