菊の品質向上に緑色LED光源を活用。

菊の切り花の品質を向上させる緑色LED(発光ダイオード)光源を、四国総合研究所が開発した。病害虫防除・生育促進効果のある緑色の光に電照効果(開花調整、休眠抑制)が高い赤色の光を組み合わせた「みどりきくぞうGR」は、既存の蛍光灯、白熱電球より長寿命で、65〜85%の電気代削減になる。
植物に夜間、一定時間緑色光を当てると、病害への抵抗力強化やハダニ類の被害を抑制する効果が出る。この作用を生かす製品「みどりきくぞう」を開発・販売。イチゴ、トマト、ニラなどの生産現場で導入されてきたが、緑色光だけでは電照効果が弱く、菊など花き生産現場での課題が残っていた。
「みどりきくぞうGR」は、従来の緑色に加え電照効果の高い赤色の波長を組み合わせることで、白熱電球や蛍光灯と同等の電照効果を得られるよう改良した。同社による栽培試験では、電照用電球型蛍光灯に比べ、蕾のサイズ向上が認められ、育成状況や出蕾時期などは電球型蛍光灯と同等である、という結果が出ており、電気代を減らしながら切り花のボリュームや品質を高められるとしている。